米国のインフレ対策としての利上げの影響からS&P500は年初来20%以上の下落を記録しています。今後もインフレ対策優先として利上げを示唆していますから更に下がっていくのはほぼ確実です。
殆どの投資家の皆様は同じ様に考えていると思います。するとこの状況に怯えた投資初心者さんが思うのは積立を一旦やめたほうが良いのではないか・・・他にも
・今まで右肩上がりだったのに全然上がらない
・ドル建てでは年初来20%も減っている
・長期では増えるかもしれないけど心配
確かにこの状況では不安になってしまいますよね。でも正しい行動は「今まで通り淡々と積立を継続すること」これが一番効率が良いと思うのです。
理由は2つ
1)インデックス投資は先は読めないことが前提
2)リターンの大部分は一部の上昇相場で生まれる
インデックス投資は先が読めないことが前提
儲けを出すためには安く買って高く売ることが基本です。投資で言えば安い時に買って高くなったら売ることですが、これは相場がどうなっていくのか読めることが前提です。
逆にインデックス投資は近い将来どうなるかはわからないけれど、どのような状況になったとしても長期でみれば経済は今後も成長し続けることを前提とした投資方法、ここを改めて頭に入れておきましょう。
なので短期の動きは無視する投資方法なので下落の痛みも受け入れる必要があります。でも人類の経済は必ず成長するという確度の高い前提対して投資する気の長ーい投資方法なんで、みんなが勝てる方法、ゼロサムゲームではなくプラスサムゲームだと言えます。
そしてこのプラスサムゲームの必勝法は幅広く分散された株式をひたすら保有しつづけること、もし必敗方法があるとすれば短期の値動きを気にして狼狽売りしてしまうこと、これを改めて認識しておくこと良いと思います。
リターンの大部分は一部の上昇相場で生まれる
投資家なら一度は読んでおきたい書籍に「敗者のゲーム」があります。この本の中に書かれている有名な言葉で「稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない」という言葉があります。
S&P500指数のデータを使って過去75年間という長期間分析した結果を見ると、この間の株式リターンの大部分は、上昇率のベスト60ヵ月間(900ヵ月という長期間のわずか7%だが)に達成されているという。 もし私たちに、これがどの月かを見分けることができれば、その利益ははかり知れない。 しかし、それはまったく不可能なのだ。私たちが知りうるのは次のような、単純で、貴重な事実である。すなわち、もし私たちがこのベストの上昇月を逃したら、まるまる二世代という長期間にわたって蓄積される利益のほとんどを失ってしまうということだ。 引用:敗者のゲーム
・最大の上げ相場は一瞬
・常に市場に参加することが大切
この本の中で紹介されているのがS&P500の1980年から2016年の運用成績をもとに、ベストの何日かを逃した場合のリターンへの影響を調査した結果が紹介されています。
・S&P500の年収益率 11.4%
・ベスト10日を逃した場合 9.2%
・ベスト20日を逃した場合 7.7%
・ベスト30日を逃した場合 6.4%
この75年の調査期間中にベストな10日間を逃しただけで年間の収益率が年3%減ることになり、ベスト30日を逃しただけで収益率が半分になっていたことがわかります。
リスク許容度を改めて確認しよう
株式のリターンは急激な上げ相場で生み出されており、特にリーマンショックやコロナショックのように市場が不安定なとき、その回復期に発生しやすいのは肌感としてわかりますよね。
つまり投げ売りをしやすい場面のあとには上げ相場が発生しやすい。(絶対ではないですよ)なので普段からリスク許容度を超えた投資ではNG、安易にレバレッジをかけるなんて言うのも狼狽売りにつながるので折角のチャンスをのがしてしまう可能性が大です。
常に市場に経ち続けることが重要です
長期的に見て投資家が失敗する原因の一つは、激しい下げ相場に遭遇してパニックに陥り、上記のような最大の上げ相場に参加する機会を自ら放棄してしまうことだ。 この教訓は明らかである。 投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わさなければならないということだ。 相場のタイミングに賭ける投資は間違っており、決して考えてはいけない。 引用:敗者のゲーム
まとめ
米国の強烈な利上げや急激な円安、こんな時どのような運用をすれば良いのか不安になっている投資初心者さんにお伝えしたいのが、インデックス投資を継続することが大切だということです。
理由:
・インデックス投資は先が読めないことが前提
・株式のリターンは一部の上昇相場で生まれる
インデックス運用は人類の経済発展にかける投資方法、そもそも短期の値動きは無視する投資方法ですから現在のような不安定な相場でも無視するのが良いのです。
また「敗者のゲーム」にょるとS&P500の過去75年の調査結果によるとベストな10日間を逃しただけで年間収益率が3%も下がる結果に、30日逃すと収益率が約半分になることが紹介されています。
つまり株式のリターンは一部の上昇相場で生まれる。この上昇相場は一瞬であり、その時に市場にいないと利益が失われてしまう。
当然上昇相場を予測することはできず、「落ちてきたナイフを拾う」そのころには既に多くの資金が流入してベストなタイミングを掴むことはできません。
なので株価が不安定でも暴落してもとにかく市場に居続けることが大切なんです。なのでこのような何が起きるかわからない不安定な状況では ますます市場に立ち続ける重要性がました気がします。
以上、なにか役に立つことあったでしょうか!?
それでは、また!!
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