米国FRBの利上げやロシア・ウクライナ間の戦争などグロース株には逆風が拭き始めています。いままで約10年グロース株が有利な状況が続いてきましたがすでにハイテク系を中心に資金の流出が始まっているようです。
一方でこの影響をモロに食らっているのが大人気のレバナス。今年に入って一気に価格を下げていますね。まあNASDAQ100に2倍のレバレッジをかけた商品ですから値動きも激しく、テーパリングが始まれば更に大きく下げていくのだろうと思っていましたがついに始まりましたね。
ちなみにウクライナ問題も一旦は悪い材料が出尽くしたので、NASDAQ100は一旦戻すかもしれませんが、大きな流れとしてグロースからの資金流出は始まっているようなので当面レバナスはじりじりと下げていくことになりそうです。
青:レバナス
緑:NASDAQ100の円換算
ピンク:米国株全体(楽天VTI)

実際、今年1月はQQQからの資金流出がドットコムバブル以降最大規模だったそうです。つまりお金持ちはグロース株から資金を抜いて現金や金に変えて、今後の情勢を見極めているのかもしれません。
レバレッジ型は短期勝負
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021」でレバナスが5位に入っていたので購入した初心者さんもいたのではないかと思います。でももともと短期でリターンを狙う商品で長年投資を続けてきたベテランさん向け商品であるのは間違いありません。
つまり昨年のように盛り上がっている最中で買っていくのではなく、そろそろやばいと冷静になって売却できるような人が買う商品です。昨年までGAFAMが好調すぎたので持っているだけで資産がどんどんと増えていくような錯覚をしてしまったのかもしれませんがかなり難しい商品だとおもいます。
レバナスを使いこなせる人はすでに売却している人たち
つまり市場のトレンドを把握して、情報を集め判断できる人以外は扱ってはいけませんし、金融庁も昨年6月に警告を発していますからその難しさが分かるでしょう。
ちなみに、やす吉はレバナスを使いこなせる自信がないので買ってません。(iFree NASDAQ100は買ったことがありましたがレバ無しです)
レバナスの積立投資
レバレッジ型の商品は市場のトレンドが読める前提で短期運用する事を目的としていますから、運用会社が提案する「レバナスの積立投資」ってどうなのよ!?と思うわけです。
確かに積み立てして長期保有すれば大きく増える可能性があるかもしれませんが、積立とは長期運用を前提にしていると思われるのでチグハグ感が否めません。
投資で大切なこと
・長期間運用を続けること
・その資産をどうやって使うのか
特に長期運用を続けるときにポイントとなるのが必要以上のリスクを取らないこと、リスク許容度の範囲で投資を続けることです。それでも上がっているときはいいですが、これからのトレンドはレバナスには逆風ですから気がついたらリスクを取りすぎていたということにならなければいいなと思うわけです。
長期投資だから大丈夫だよという意見も聞こえてきそうですが、レバレッジは暴落時にも効きますから下がるスピードも半端ないので耐えられるのか心配ですね。
それにレバナスは運用期間が無期限ですが、売りが加速して規模が小さくなれば償還されて強制的に損が確定する可能性だってあります。
おすすめできるレバナス活用方法
とは言え爆発力があるファンドであるのも事実ですからその資金がなくなっても問題ない範囲で運用するというのであれば結構面白そうですね。つまり当たり前ですがリスク許容度の範囲で運用をするというわけです。
レバナスの価値がなくなっても
・資産形成の計画に支障が出ない範囲
・気持ち的に余裕でいられる範囲
これならばどんなに下がっても安心してみていられます。つまりコアは別に運用して、レバナスはサテライトとしてなくなってもいいと思える範囲で投資をすることならばレバナス賛成です。
実はやす吉、もう少し下がってからレバナスを少額から買ってみようかななんて思っています。なくなってもいい範囲であれば短期で積極運用して、もし資産が増えたらラッキーそして VYMやVTIを買い増す資金にまわすという作戦をやってみようと思っています。
しばらくは相場が荒れてボラティリティが大きくなるはずですからチャンスがあるかも
レバナスを持ち続けるべきか?
すでに多額のレバナスを持っている場合はどうしましょう、FRBの利上げは確実ですから中期的にはレバナスは下がっていく傾向です。一時的に戻す可能性もありますがQQQから資金が流出している状況を考えると厳しそうですね。
いつかはグロース株も復活してNASDAQ100だって上がると思いますが、リーマンショック以降はずっとグロース株が優勢でしたからバリュー株が優勢になってくれば、次にグロース株優勢になるまではそれなりの期間が必要になりそうです。
でも結局短期の動きはわかりませんから 個人的には中・長期で考えて損切りしちゃいます。
それにしても運用会社はレバレッジ商品の積立とか、なかなかすごいことを提案してきます。そのうちベア型のレバナスなんて発売されたりして・・・
ちなみに探したらすでにありました。これからはNASDAQ100のブルとベアを使い分ける時代なのでしょうか。
ここでもグロース株からの資金流出が見えますね、早速ベア3倍のファンドに資金が流れこんでいます(ベア3倍ですからNASDAQ100が下がると株価が3倍上がるという性質のファンドです)
大和アセットマネジメント
NASDAQ100 3倍ベア

レバレッジ型は手数料も高いので程々に・・・
それでは、また!!
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