2024年からスタートする新NISA、すでに特定口座で運用中の商品を新NISAに移動する場合、どのような点に注目したら良いのか・・・
やすきちは特定口座で「楽天VTI」を結構持っていますが、これどうするのが良いんだろう。このまま保有し続けるのが良いのか、新NISAに乗り換えるべきか?
乗り換えも結構手間がかかるのでモヤモヤとしている人が多いのではないでしょうか?
そこで、今回は特定口座を持っている人は、そのまま保有し続けるのがよいのか?それとも新NISAに乗り換えるのが良いのか?考察してみます。
結論は・・・新NISAに乗り換えて非課税枠を埋めること
着眼点は3つ
・乗り換えには手間がかかる
・税金上のメリット
・非課税枠は埋めるべき
乗り換えには手間がかかる
既存の特定口座で運用中の商品を新NISAに移行するならば、一度特定口座の商品を売却してから、再度新NISA枠で買うことが必要になります。
こんな流れですね・・・
特定口座 ⇒ 売却(※1) ⇒ 売却益に課税される ⇒ 税引き後のお金 ⇒ 新NISAで新たに購入(※1)
(※1)売却や購入時に手数料が発生する場合がありますし、それなりの手間がかかってきます。
売却から新NISAで購入するまでもタイムラグで値動きがあるかもしれません。売却後、購入までの間に下がればラッキーですけど、上がれば損なので気を使いますね。
乗り換えには「手間、手数料、売却から購入までのタイムラグ」なんてことを気にしなければならず、手間は覚悟しなりません。
特定口座で運用を続けるのと、課税されたあとに新NISAにはいるのとでは、税金面ではどっちが良いのでしょうか。
税金上のメリット
すでに特定口座で含み益を出している場合、売却して課税されてから新NISAに移行することで税金上のメリットがどのくらいになるのでしょうか?
早速シミュレーションしてみましょう
条件は新NISAでも同じ商品を買うこと、すでに含み益が出ていて将来更に成長が見込める優良な商品を運用していること。
例えば120万円の資産を運用中(含み益20万円)で、リターンが5%/年と仮定。3年間運用して売却したとすると・・・
特定口座継続の場合
利益=(120万円 X1.05 X1.05 X1.05 -100万円)x0.8=31.1万円
新NISA乗り換えの場合
利益=(20万円X0.8+100万円)X1.05 X1.05 X1.05-100万円 =34.3万円
乗り換えのほうが利益が大きくなりました。新NISA乗換で決まりですね、最も他のケースではどうなんでしょうか? 条件は先程と同じで、現時点の含み益を振ってみました。

やはり新NISAに移行したほうがリターンが大きいですね、資産が育つ前の課税と資産が育ってからの課税ではインパクトが違うのがわかります。
非課税枠は埋めるべき
このように乗り換えでも税金的にメリットがある新NISA、まず非課税枠1800万円を使い切りましょう。
「つみたて投資枠(インデックス投資)」をイメージして試算してみましたが、高配当投資も同じなので乗り換えメリットを享受できるんじゃないかと思います。
一方で、新NISAの非課税枠を目一杯使うべき理由は増税対策の側面もあると思っています。つまり、これだけ新NISAで税制優遇しているんで「金融所得」への増税があってもおかしくありません。
1800万円もの非課税枠があれば、殆どの方は非課税で投資が可能ということになります。ということは新NISAの非課税枠以上の資産運用が出来る人はお金に余裕がある人・・・
「お金に余裕がある=増税の余裕がある」とならないでしょうか・・・
岸田さんは増税に熱心です
というわけで、自衛のためにも特定口座にある資産はできるだけ新NISAに集約し、どうしても溢れてしまうものだけを特定口座で運用するようにしたいと思います。
まとめ
現在、特定口座で運用している株式は新NISAに乗り換えるべきか・・・着眼点は以下3つで、結論から言えば特定口座から乗り換えて、新NISAの非課税枠を使い切るべきです。
・乗り換えには手間がかかる
・税金上のメリット
・非課税枠は埋めるべき
また、新NISAの非課税枠からあふれるものがあれば、それだけ特定口座にするのがよいと思います。
乗り換えに手間はかかりますが、非課税によってそれを上回るリターンが期待できますし、今後起こり得る増税の嵐の中で「非課税が無期限」と公言していますから活用しない手はないですね。
以上、なにか役立つことあったでしょうか?
それでは、また!!
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