ここ数日、新NISAについて調べてどういう活用の仕方が良いのか考察してきましたが、普通の人は「成長投資枠」は「つみたて投資枠」と同じ商品にして長期でインデックス投資することが最適だという結論でした。
でも、やすきちの資産は2/3が高配当狙いの株式ETFなので「成長投資枠」の非課税枠1,200万円はVYMで埋めようと思っています。分配金が非課税になることでリターンが増えますからね。
そこで今回は「成長投資枠」を高配当ETFで埋めようとする場合の注意点を考察してみます。
そして高配当株にするならば個人的おすすめはVYM、その理由も解説します。
成長投資枠に何を期待するか
「成長投資枠」のおすすめはインデックス投資、近い将来使うお金ではなく老後資金などある程度遠い将来に向けての資産づくりを有利に進めたい人に特に役立ちます。
リターンは米国の例で、全米株式のVTIやS&P500は過去平均で5〜7%程度のリターンを叩き出しています。これ、10年ちょっとで2倍になる計算ですし、更に運用期間が伸びれば、更に大きなリターンが期待できます。
この利益に本来ならば約20%課税されるのですが、これが非課税になるわけですからなかなかポイント高いですよね。
一方で、安定したキャッシュフローを得たいと考えるのであれば、たとえば高配当株ETFなどで埋める作戦が考えられます。(やすきちはこっちですね)
でも、非課税枠は1200万円、高配当ETFの利回りは3〜4%位ですから1200万円の枠を目一杯使っても分配金は36〜48万円です。 節税できるのは年に7.2〜9.6万円、ちょっとインパクトに欠けますよね。
それに配当を再投資しようとしても1200万円の枠を超えれば「成長投資枠」では運用できませんから再投資分は課税される口座へ入れざるを得ません。
いままで、既存の一般NISAを利用して高配当を買わずに、つみたてNISAでインデックス投資をしているのもNISAで高配当株を持つメリットを感じなかったからです。
高配当ETFを持つメリット
でも新NISAの非課税期間は「無期限化」、ここに注目すると「成長投資枠」を高配当ETFにしてもOKという結論になったわけです。
高配当ETFの利回りは3〜4%くらいですが、米国の高配当ETFは増配と売却益が狙える事をご存知でしょうか?
例えばやすきちの持っているVYMの利回りは購入金額に対して4%くらいの分配金が出ています。現在の利回りが3%弱ですから増配で利回りが改善してきているんですよ。
何もしなくても毎年の分配金が増えている
そして「非課税期間が無期限化」になるので「成長投資枠」で長期保有するのはあり、利回りは上がり続けますからね。 これを非課税で受け取れるのは嬉しい限りです。
高配当株ETFの注意点
投資で重要な視点として外せないのが複利、新NISAとも相性が良さそうです。
インデックス投資の場合は自動的に複利運用となりますが、高配当株ETFは分配金を出してしまうので分配金には複利効果が効きません。
なのであくまでもキャッシュフローの改善を目的にすることになります。なので活用方法にちょっとした工夫が必要かなと思うんです。
例えば「成長投資枠」を使い作るまでは配当再投資して、使い切ったらあとはひたすら放置。更にキャッシュフローを伸ばしたいのであれば特定口座で・・・みたいな感じですね。
高配当株ETFの場合は増配も期待できるので分配金も伸び続けると思います。
なぜVYMを選ぶのか
高配当ETFとして安心してどなたにでもおすすめできる商品は「VYM・SPYD・HDV」の3つですが、VYMを選んだのは増配と売却益に着目した結果です。
まず、これらの利回りを調べてみると・・・(2023/02/09)
SPYD:4.7%
HDV: 3.5%
VYM: 2.9%
SPYDの分配金利回りは素晴らしいですね、これだけ見れば「成長投資枠」はSPYDで埋めよう!となってもおかしくありません。
しかし、分配金の額に注目すると SPYDはイマイチ増配の元気がなさそうなんですよ。
分配金の推移

増配とは毎年配当金が増えていくこと、やすきちが運用しているVYMは増配で利回り4%くらいまで成長しました。もう少しでSPYDを抜き、その後も差をつけていくだろうと思っています。
次に売却益について見てみましょう。
以下はVYM、SPYD、HDVの過去5年のチャートです。

切り取る時期によって成績に優劣はつけられませんが、注目すべきは長期で見ればどのETFも成長しているということです。
中でも一番安定的に成長しているのがVYM、セクタの偏りが少なく組み込み銘柄も約400と一番多いことがその理由でしょう。(HDV,SPYDは約80銘柄)
なので買った時点の分配金は他のETFより少ないものの、増配の期待が高く売却益も狙えると考えてVYM推しなんです。
違うと思ったら変えていい
新NISAのすごいところは「違うと思ったら変えていい」ところなんですね。
ナンノコッチャ!?と思うかもしれませんが、いままでは運用方法の見直しなどで商品を変えようとすると・・・
・利益にも課税される
・既存のNISAでは非課税枠がなくなる
なので運用方法の変更などで商品を乗り換える時は慎重にならざるを得ませんでした。
しかし新NISAでは非課税に加えて、売却すると非課税保有限度額が復活するので商品の乗り換えハードルが低くなったんです。
つまり「成長投資枠」をインデックス投資で使い切ったとしても、その後 高配当株に乗り換えても非課税枠が再利用できるんですね。

もちろん長期投資が前提ですからちょこちょこと変えるのはNGですが、例えばS&P500が良いと思って買ったとしても、あとから環境が変わって高配当のVYMに乗り換えよう!なんてことが気軽にできるようになりました。
自由度が高い分変な商品を掴まないようにしないといけないですね。
まとめ
新NISAの「成長投資枠」、普通の人は「成長投資枠」は「つみたて投資枠」と同じ商品にして長期でインデックス投資することが最適です。
ただキャッシュフローを良くしていきたいと思うのであれば「成長投資枠」の1200万円分を高配当株ETFにするのもありだと思っています。
分配金は毎年36〜48万円くらいですからちょっとインパクトに欠ける金額です。でも増配の期待が高く毎年増えていく可能性が大きいんですよ。
しかも売却益も狙えるとしたらどうでしょうか?もちろんSPYDやHDVといった優れたETFはありますが、個人的な活用方法から考えればVYMが一番、長期的に分配金をもらい続けたいのであれば一度検討してみても良いんじゃないかなと思います。
以上、なにか役立つ事あったでしょうか?
それでは、また!!
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