米国の高配当株ETFといえばVYM、HDVそしてSPYDが有名ですが、ついに2022年度3Q目の配当金が発表されました。
FRBが強力な利上げを発表している最中にどうなるのかと思えば安定して増配が見込めるレベルで決定、さすが株主還元の意識が強い米国株式です。ざっくりと過去からの配当状況を見てみるとこんな感じです。利上げによる景気後退が懸念される中でも増配に向けて期待が持てる結果となりました。

やす吉の米国高配当ETFはVYM一択、今回は改めてその理由について考察して作戦の変更の必要性について考えてみたいと思います。
米国高配当株ETFの比較
まずは改めて高配当株ETFの仕様を確認しておきましょう。どれも安定的に人気が高くおすすめできるETFですね、ただそれぞれ特徴もあるので自分の投資目的に合わせた選択が必要です。

経費率:
どれも0.1%を切るレベルでどれも優秀です。
分配金利回り;
表の利回りはチョット前の数字なので参考ですがおおよそこのくらいで推移しています。これを見ると単純にSPYDが優秀です。ただ分配金の安定性や増配の可能性についてはVYMが一番高そうだと思っています。
組込銘柄数:
多くなればその分リターンが小さくなりますが安定します。VYMは比較的幅広い業種に分散しているので利回りは低いものの安定性が抜群です。HDVはエネルギー関連が多め、SPYDは景気敏感銘柄が比較的多めなのがETFのキャラクターを決めています。いずれにしてもVYMよりは特定の銘柄に絞っているのでその分ボラティリティや分配金はばらつく傾向です。
組込方式:
SPYDは均等荷重を採用していますがこれは組み込む銘柄約80を同じ割合で組み込むものです。一方でHDVは配当荷重ですから予想される分配金から組み込み割合を変えています。さらにVYMよりも分散が低いのでパフォーマンス的には高く、ボラティリティや株価のばらつきも大きく感じます。
一方で時価総額加重平均を採用しているVYMですが高配当と言うにはちょっと物足りないです。でも一般的に幅広い銘柄に対して時価総額加重平均で組み込むことが一番効率が良いと言われているので長期運用では一番成績が良くなるのかもしれないと期待しています。
VYMの分配金
これらのETFのなかで設定日が一番古いのがVYMです。過去の分配金推移を見ても見事に右肩上がり、つまり2011年のVYM買って放置していても毎年支払われる分配金が増えていって2021は当時の約2.3倍に増えたことになりますね。
⇒ 毎年1口当たり約0.17ドルづつ分配金が増えている

過去の成績から分配金は右肩上がり、減配はリーマン・ショック時のみ、分配金を目的とした投資であれば頼もしい存在です。
HDVの分配金
HDVも高配当株願いの投資家には人気のETFですね、2022年3Qの分配金を見ると2021の0.76ドルに対して1.23ドルとかなり増えています。
ただ突然大きく増えるということは突然大きく減ることもありえますから年間の分配金で比べたほうが良いでしょう。

ちなみに過去10年の増配は平均年約0.14ドル近辺なのでややVYM有利でしょうか?
過去の分配金推移は多少はばらつくものの、順調に右肩上がりに増えています。3Qの結果を見ても今年も増配しそうです。まあエネルギーの割合が多めなのは気になりますが増配傾向がはっきりと見えることを考えてもなかなか有望なETFです。
SPYDの分配金
紹介している高配当株の中で一番利回りが高いのがSPYD、S&P500の中でも高配当銘柄をピックアップしたETF、業種としては不動産や金融に偏っていますね。
利回りが高いのがメリットのETF、3Qまでの実績から今年は増配間違いないでしょう。

設定日が若いSPYDなので数年分しか分配金の履歴がありませんが、ほぼ横ばいで推移しているように見えます。景気敏感銘柄が多い分どうしても分配金も景気の影響を受けるのでしょうか?
いずれにしても増配を期待するETFというよりは、今 高い利回りがほしい・・・という感じですね。
高配当株は安い時に買うのが鉄則
高配当株投資は売却益は狙わずに配当金をゆるゆるともらい続ける投資方法、なので安定的に増配する銘柄を安くなった時に買うのが鉄則なんです。
その意味ではFRBの利上げはなかなか回のチャンスが訪れつつあるという事が言えると思います。現に長期トレンドを見る指標として200日移動平均線がありますが、これらETFすべてこの移動平均線を割っているので相場は下降トレンド、口数を増やすためにはいいチャンスが近づいてきているわけです。
特にSPYDのように増配が期待できないETFは安い時に口数を増やさないと配当金が増えることはありません。

その意味でもポートフォリオのキャッシュは重要なんですね。
相場が読める・・・と自身のある方はひたすらそのタイミングを待ちましょう!!そうでない方はドルコスト平均法での積立投資です。
残念ながらキャッシュがない方はチャンスをものにする事はできないのでひたすら放置して嵐がすぎるのを待ちましょう。
まとめ
米国の人気高配当株ETFで2022年3Qの分配金が発表されました。経済を犠牲にしてもインフレを退治するというFRBの姿勢が明確になっている中で、分配金はなかなか優秀な結果になっています。
この調子で行けば今年はどのETFも増配間違いないでしょう。ではVYM一択のやす吉にとって乗り換えや作戦変更が必要な事項があったかと言えばありませんでした。やはり増配と安定性が高いETFを長期間ひたすら運用し続けて配当金をもらい続けると考えればVYMが一番有利そうです。暴落時にはしっかり買い増ししたいですね。
また気になると言えばHDVとVYMの利回りは最近ほとんど差がなくなっています。まあHDVよりもVYMのほうが価格を下げているということですが、今はそれだけVYMが割安といえるのかもしれません。
VYM・HDV利回り
なのでじわじわと下がっていくことを想定しながらVYMの積立、そんな中突発的に大きく下落すれば全力買いを考えています。もちろんリスク資産の範囲内で・・・
以上参考になること、あったでしょうか。
それではまた!!
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